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十和田観光事件 過去問

 

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絶対合格 2025年 11/2

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皆さん、こんにちは。

みんなの社労士合格塾です。

 

テーマ:十和田観光電鉄事件

 

【過去問1問1答 ワンポイント解説 労働基準法】

問題 H29-D

労働者(従業員)が「公職に就任することが会社業務の逐行を著しく阻害する虞れのある場合においても、普通解雇に附するは格別、同条項〔当該会社の就業規則における従業員が会社の承認を得ないで公職に就任したときは懲戒解雇する旨の条項〕を適用して従業員を懲戒解雇に附することは、許されないものといわなければならない。」とするのが、最高裁判所の判例である。

解答:正解

 

-ポイント-

(1)十和田観光電鉄事件からの出題

■事件の概要

労働者Aが、旅客運送業を営むY社に勤務。

Aは、十和田市議会議員選挙に立候補し、当選したが、会社の承認を得ないまま議員に就任したため、Y社は「会社の承認なしに公職に就任した場合は懲戒解雇する」とする就業規則に基づいて、Aを懲戒解雇。

 

Aは「懲戒解雇は無効」として、雇用関係の確認を求めて訴訟を提起した事件。

 

■判決…会社側敗訴

労働基準法第7条は、労働者の公民権の行使や公の職務の遂行を保障している。

就業規則で「会社の承認なしに公職に就任したら懲戒解雇」とするのは、労基法7条の趣旨に反し懲戒解雇を無効とした。

 

■懲戒解雇と普通解雇の違い

【懲戒解雇】

⇒横領・無断欠勤・重大な規律違反などに対する懲罰的な解雇

【普通解雇】

⇒能力不足・病気・業務支障など、雇用継続が困難な場合の契約終了

 

その他解雇のポイント

■整理解雇…経営悪化などで人員削減が必要な場合

以下の4要件を満たす必要あり(整理解雇の4要件)

1. 人員削減の必要性

2. 解雇回避努力の有無

3. 解雇対象の合理的選定

4. 労働者との十分な協議

 

■諭旨解雇(懲戒解雇の一歩手前)

本来懲戒解雇に該当するが、本人に退職届を提出させることで自己都合退職扱いにする解雇

 

 

 

■公民権行使の保障(法7条)

使用者は、労働者が労働時間中に、選挙権その他公民としての権利を行使し、又は公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、拒んではならない。但し、権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、請求された時刻を変更することができる。

 

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